●浮気終了?/H19.02.25(日)


H18.9.30(土)にメーター読み20,829kmで初代エンジンがクランク大端部ベアリング破損により昇天し、新生エンジン復活を図りましたが、小さな不具合で延び々々となっています。

その後、倉庫で3年間熟成していた「SPD100エンジン」を引っ張り出し、H18.10.29(土)に暫定浮気エンジンとして搭載し、既に2,800km以上を走ってます。
北Q組諸氏からも、「浮気が、とうとう本気になったのか?」と、囁かれるようになってました。
これが、しばやんの怠慢以外の何者でもないことは、コレを読んでる皆さんはご存知ですね。

SPD100エンジンはキャブ以外ノーマルなので、上は回らないし、他にも気になる点もいくつかあります。
が、オーバースペックであるCR26キャブのセッティングが出ていないながら、国道では交通の流れで十分走行することができています。
どこかで、「当分SPDでも、まっ、いっか」と思う節はあったのも事実です。

ところが、先日、素材として探していた「タイカブEX100エンジン」が手に入りました。
メインハーネス、電装品付ですが、「走行距離不明、実動不明」だということです。
要するに「ジャンク」ってことですね。
どうせ、腰上一式交換するので、「まっ、いっか。」←またか

エンジン形式を確認すると、ダブルシートの初期型「HA05」でした。
  「ち〜と、古いかなぁ? まっ、いっか」←3度目だぞ。
参考までに、SPD100、タイカブ/前・後期、CD90、カブ90のエンジンをカタログデータで比較します。

区  分 SPD100 タイカブ/HA05 タイカブ/HA06 CD90 カブ90
排気量 98cc 97cc 97cc 85cc 85cc
ボア×ストローク(mm) 50.0×50.1 50.0×49.5 50.0×49.5 47.0×49.5 47.0×49.5
圧縮比 10.3 8.8 8.8 9.1 9.1
最大出力(PS/rpm) 6.5/7,500 8.0/8,000 7.5/8,000 7.1/7,500 7.0/7,000
最大トルク(kgm/rpm) 0.71/5,500 0.83/6,000 0.81/6,000 0.75/6,000 0.79/5,500
1次減速比 4.058 4.058 4.058 4.058 4.058
ギア比 1速 2.833 2.833 2.833 2.833 2.833
2速 1.705 1.705 1.705 1.705 1.647
3速 1.181 1.238 1.181 1.238 1.045
4速 0.958 0.958 0.958 1.043

まず、SPD100とタイカブ/HA05(前期型)を比較します。
  ストローク0.6mmの差により、SPD100>1cc>タイカブ となっています。
  しかし、圧縮比はSPDが高いものの、最大出力&トルクは、タイカブが(高回転で)上回っています。
  タイカブ/HA06のギア比に至っては、まったく同じですね。

さらに、CD90、カブ90を加えると、結構オモシロイ結果だと思いませんか?
  正直「えっ? SPD100って、カブ90より非力だったの?」って、感じです。
  やっぱり、SPD100で高回転を期待するのは、無理な相談だったんですね。

よーっく見ると、タイカブ/HA05(前期型)って、一番パワフルやん。/カタログデータ上はね。
でも、3速と4速が離れてる点が気になりますが、実走行で確認しましょう。

個人的には、腰下はタイカブベース+CD90のミッション、社外品の腰上組んで、105cc〜110ccが理想でしょうか?

でもでも、さてさて、目の前にあるタイカブエンジンは、「走行距離不明+実動不明=ジャンク」です。
ドラえもん倉庫の在庫品で、いきなり上の理想を具現化することも不可能ではありません。
が、エンジンが「実動」でないと先に進めませんので、まずノーマルで「始動」を確認します。
走行距離不明のエンジンですから、ノーマルで走ってみて、クランク、クラッチ、ミッション等の状態を確認したうえで、必要な対策を講じて、先に進むことにします。


手に入れたタイカブエンジンをチェックします。




ハーネスが赤いコードで延長されてました。

ステンメッシュのアクセルワイヤーが付いてました。ラッキィ

Fスプロケカバーがカットされてます。

オイルシールからのオイル滲みは確認できませんが、いずれ交換が必要ですね。

キックアーム付けて踏んでみると、圧縮ありました。

結構汚れていたので、簡単に掃除してあげます。

左:befor 右:after


搭載する前に、ACジェネレーターコードをカプラタイプに加工します。

左:左がカブ90DX/6極カプラ(5極使用)+ギボシ1本、右がタイカブ/ギボシ7本
右:ギボシを切り取り、カプラの端子に付け替えます。


左:カプラ端子に変えました。/ピンクは4速ギアポジションランプ用なので使いません。
右:完成



次に、しばやんカブから、浮気暫定SPD100エンジンを降ろします。

左がSPD100、右がタイカブ
全長、全幅とも、ほぼ同寸ですね。「似て非なるもの」なのか?


左:正面から/ヘッドカバーのデザインってこんなに違ってたっけ?
右:タイカブヘッドの吸気ポートと首振りアダプターに段差があったので軽〜く削りました。


タイカブエンジンをカブに載せ、結線します。
レクチファイヤー、CDIはタイカブのものに取り替え、オイル交換します。

オイル交換?
ゲっ、そういえばSPDには、2/11に交換したばかりでした。
が、山口へツーリングにも行っているので、交換後400km弱走っています。
お達者は、こういうことでケチってはいけません。
でも、最初に入れるのはモチュールではなく、フラッシングも兼ねてホンダ純正オイルだったりします。
そんなことは、いいんです。

オイル交換終了〜。
とりあえず、プラグに火花が飛ぶか、確認します。

で、キ〜ック、「・・・・? ダメか?」
イグニッションONし忘れなんて、HPネタはしないと決めています。

キ〜ック、「パチ、パチっ」、「はい、OKです。」
これで、エンジンに「火」が入れられます。」

でなく、「パチ、パチっ」てなりません。「火」、飛んでません。
イグニッションもONしてます。「やっぱり?」

左/SPD100、右/タイカブの電装品

お達者極意、アガキの術を試します。

レクチファイヤーをSPDのモノに交換してみます。ダメです。
CDIも交換してみます。ヤッパリ、ダメです。

サービスマニュアルを持ち出します。←ここでかよ、おい。
テスターでACジェネレーターコードを確認します。
  ・・・・・、何かオカシイ。エキサイターコイル?

  「噂どおり、あなたって、やっぱり不動だったのね。」


って、おい、お達者。
実動不明エンジンなら、テスターでACジェネレーターコード確認するのは、カプラ加工する前、載せる前、オイル交換する前、一番最初にすべき作業じゃないんかい。
  「はい。カプラ加工、無駄だったかも?」

さて、どうしましょ。
再度SPD100を載せて、浮気生活を続けてもいいのですが、それでは芸がなさ過ぎます。
缶コーヒーでも買ってきて、チョット考えます。

問題:次の連立方程式をを解け。
  「SPD100は問題なく動いていた。」
  「タイカブはジェネレーターが不良。」
  「SPD100の再搭載は避けたい。」
  「SPD100はタイカブを模倣し、ガスケットも流用可能だと言われている。」

はい、答え出ました。
  「二個一 = タイカブエンジンにSPD100のジェネレーター&電装を移殖

早速、ダメモトでやってみましょう。
SPD100から、シェネレーター一式、フライホイールを外します。

左:ジェネレーター比較/左がSPD100、右がタイカブ
右:フライホイール比較/ホント、よ〜っく似ていますね。でも、素材が・・・・


左:SPD100                     右:タイカブ



左:ココはトルクレンチを使って、3.0〜3.8k-gmでシッカリ締め付けます。
右:初めて使った「フライホイールプーラー」/雌ネジタイプ(左)。SPD100にも、問題なく使用できました。
  右はセルなしに使う「雄ネジタイプ」



再度、プラグに火花が飛ぶか確認します。

キ〜ック  「・・・・? ダメか?」
イグニッションONし忘れなんて、HPネタはしないと決めています。/さっき書きました。

キ〜ック  「パチ、パチっ」、「はい、OKです。」
これで、エンジンに「火」が入れられます。」/はい、これもさっき書きました。今度はホントです。

マフラー、キャブを組み付けて実動を確認します。今回キャブは、PE24を使います。
「セル」はバッテリーの関係もあり、結線はおろかスタータースイッチも用意していませんので使いません。

燃料を確認して、「火入れ式」です。
一応、空キックを十分に行い、オイルを各部に行き渡らせます。

イグニッションONで、本蹴りです。
  1発目「×」、2発目「×」、お達者はメゲません。
  3発目「×」、4発目「おっ初爆?」
  5発目「ブルン、ドッドッドッドッ・・・・」

みなさん、ありがとうございました。無事始動を確認できました。
アイドリングも安定しています。
PE24のセッティングは、永遠の これからの課題です。

っと、その時聞き覚えのある排気音が・・・・・。CT乗りさんです。
なんでも、今日あたり私が何かしそうな予感がしたので、寄ってみたとか。
鼻がいいというか、北Q組は勘の鋭い方ばかりですね。

  「今日は、何の作業なん?」
  「何だと思います? もう、ほぼ終了したんですよ。」
CT乗りさん、半裸のしばやんカブを舐めるように見ます。恥ずかしい。
  「何やろ? わかった、キャブをPE24に戻したんだ。」
  「正解。他にもあるよ。大っきいのが。」
  「ん〜・・・・?」
  「エンジンの左側のロゴ見て。」
  「浮気エンジンのSPEEDやん。」
  「じゃ、右側は?」
  「H、HONDAって、何よコレ?」

で、コトの顛末を報告した次第です。

  「他のメンバー、わかるかなぁ?」
  「一番手強いのは、主治医やね。このネタ、暫くUPしないで、様子を見たら?」
何とも子供みたいな 的確なアドバイスです。
結局、次の北Q組の集まりで、指摘されるまで、このネタは寝せておくことにしました。
DAXさん、デングリガエルさん、ふぁ〜さん、ゴメンね。

さてさて、ステップ、ペダル、レッグシールド、サブフレームを取り付け、作業終了。

左から見るとSPD100、右から見るとタイカブ+PE24
何とも変な組み合わせとなってしまいました。





「始動」が確認できたら、走りたいところですが、暗くなってきたので、CT乗りさんも帰宅し、作業はココまで。

メーター読み/23,805kmでした。

でも、タイカブ+SPD電装エンジンって、・・・・
多分、こんなことする人、他にいないよなぁ?
まっ、暫くこのまま乗ってみて、次を考えることにしましょう。

SPD100は予備エンジンとして、このまま暫く眠りについていただきます。
H18.10.28に、20,836kmで載せ替えましたので、
実に116日間、2,969kmの浮気でした。

SPD100は使うまでは3年熟成していたので、次に火が入るのはいつでしょう?
取説に「開封後は、お早めに・・・・」とは、書いてなかったので大丈夫でしょう。


それから、タイカブのキックがエライ軽いんです。古いからクラッチ滑ってるの?
って、思ったんですが、な〜んてこたぁない。「デコンプで、軽くなっただけでした。」
ウレしい機能ではありますが、キック始動に慣れている私としては、拍子抜けするほどの軽さです。
まぁ、早くセル対応にすればよいのですが、・・・・
そうする前に、多分・・・・。

実走行で、クラッチ、ミッションの具合を確認し、キャブ調整しなくっちゃ。
セッティング出す前に、多分・・・・。



●走行インプレッション/H19.02.28(水)

役所に用事があったので、午後に年休を取りました。
用件を済ませ、帰宅したのが午後4時。

ん〜。ち〜っと、走ってみよう。
暖冬で暖かい日が続いていましたが、この日は風が強く、体感温度としては平年並みのように感じます。
オーバーパンツを履き、波津海岸方面へ走り出します。

タイカブエンジンですが、すこぶる調子がいいようです。
SPD100/98ccでセッティング途中だったPE24ですが、車の流れに乗って走る分には、全然OKです。
って、ホントはセッティングに取り掛からなくてはならないのですが、今日は軽く走るだけにします。

カタログデータで気になっていた3−4速のギア比の離れですが、「やや、離れているかな?」程度で、致命的ではなさそうです。
どうしても気になるようでしたら、Fスプロケを1T落としましょう。

  1〜3速、8,000回転+ααまで気持ちよく引っ張れます。
  特にクラッチのスベリも感じられません。
  巡航4速、6,000回転で「やわkm/h」、7,000〜8,000回転も問題なさそうです。

また、SPD100では、4速のまま上り坂に入ると速度が落ちていましたが、タイカブエンジンは、アクセルに余裕があり、坂に応じてアクセルを開いても、回転が付いてきます。

PE24のセッティングが出たら、まだ頼もしくなりそうです。
暫くしたら腰上を交換する計画ですが、このままでも十分のような気がします。

左:へぇ〜、「快水浴場百選」なんてあったんだ。
右:県道300号線/風&波、強〜っ



鐘崎港まで行って、引き返します。
いい具合に日が落ちてきました。
遠賀川の一番下流に架かる「なみかけ大橋」で、落陽。
で、橋の上にカブを停めて、パチリ



ひとり寂しく、感慨深く、サンセットを堪能し、帰宅しました。




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