●カモメC90K2の12V化/DAXレポート


皆様こんにちは、DAXです。
今回は、以前からテストしていた「カモメC90K2の12V化」が、ほぼ満足できる成果を得たので、この場を借りて公表いたします。
なお、内容については当方が入手、整理した情報を基に個人で行っているものですので、内容に基づく作業は自己責任でお願いします。

さぁ、お決まりのカタい話はこれまでとして、本題に入ります。
私の「カモメC90K2」は、平成19年の3月にガレセで入手したモノです。
ご承知のようにCS系のC90(79年以前)は、アンドン、カモメに限らず6Vのバッテリー点火で、バッテリーが上がるとエンストするという実に不便な仕掛けです。
6Vのバッテリーや電球は年々入手が難しくなり、またライトも暗く実用性には不満があります。

カモメを再生するにあたり、12V化を計画しました。
まず通常の手法でスクーター等の半波レギュレートレクチファイアーで、通勤に使ってみて暫らく様子を見ることにしました。
夏場は夜間走行も少なく3ヶ月は普通に走れましたが、季節の移ろいとともに日没も早くなり、ライト点灯を要する夜間走行が増え、また気温も低くなったことで、バッテリーの放電も多いのかエンストの連続でした。

旧C90は、元々がセレン(セレニウムレクチファイアー)やシリコン整流器(ブリッジダイオード)を使う大型車と同じ「単相全波整流」の「全直流電装」です。
やはり「半波」では、充電不足のようです。
改めて色んな配線図を調べた結果、82年頃からのホンダ125〜250モデルのレギュレートレクチファイアーが「12Vの単相全波タイプ」と判りました。
今回はCBX250S用を採用しましたが、配線の色はほぼ同じで、ブリッジダイオードを外しそのまま交換するだけでOKです。
安物の電圧計を装着してテストを続けましたが、ライトOFFでは10km/h以上、ライトONでも30km/h以上で12Vを上回ります。

問題は夜間の信号待ちです。
アイドリング状態でライトONのまま、ストップランプとウインカーを点けっぱなしにすると、電圧は一気に10〜11Vまで下がってしまいます。
1分以上は恐ろしくてライトを消すなどの習慣が必要です。
バッテリーは中国製の激安3Aを使用していますので、性能が悪いのかもしれません。
まあ1ヶ月半以上補充電なしで走っているので合格としましょう。

さて、使えそうなレクチは、黄、桃、緑、赤/白、黒の5本線が出る物で、
  82年/XL(125、250、400)R
  83年/XL(125、200)R、MTX(125、200)R
  85年/XL(125、200)R、CBX250S、XLR250RF
  86年/FTR250
  87年/CBX125(F、C)、NS125R、
  88年/NX125
  89年/NSR125F 等です。

84年は資料不足ですが、XLX250等も同じと思われます。
放熱フィンがあるタイプが良さそうですが、実際に試される方は自己責任でお願いします。
CS系以外のOHV系にも応用可能かもしれませんね。

以下に画像を置きますので参考にして下さい。
なお、三相用レクチの2本結線では低回転で電圧が上がりませんし、バッテリーレス車用はバッテリーへの充電用の赤線が無いので、これらのレクチは実用には向かないと思います。


手順1
  ノーマルの整流器を切る、配線は黄、桃、緑、赤/白の4本。
  ウインカーリレーも12V用が必要です。


手順2
  現行カブのバッテリーBOX(12V3A用)を流用する。
  カモメ90では、BOXがコンデンサーと干渉するので位置を移設する必要がありました。


手順3
  12V単相全波整流タイプのレクチを固定/写真は、「CBX250S」用レクチ
  手順1で切断した配線とレクチを市販のコネクター等で同色どうしを繋ぐ。
  コンデンサーやIGコイルは、6V用をそのまま使用しました。


参考1
  チェックのための電圧計を取付けました。
  アイドリングで12V維持はバッテリーの状態によるが難しく、11V程度あれば始動には問題ないみたい。
  電圧が下がるとウインカーの点滅が早まり、危険信号と言えます。


参考2
  配線図/幼稚な画ですいませんm(_~_)m。
  オルターネーターから出ている「白」と「黄」のキボシを入れ替えた方が充電効率が良いようです。
  CBX250S用レクチの場合、一本余る黒線は、Rブレーキスイッチの黒線へ割り込み結線しました。



以上、簡単に説明しましたが不明な点は、「お達者カブ倶楽部」の掲示板に、ご質問ください。

                                                   By DAX(H20.01.21)

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