●簡単な手術のつもりが・・・・/H21.02.07(土)


●エピローグ

  「やっぱ、センタースタンドって、便利やね〜。」
  「何を今更」と、お思いの方もいらっしゃると思いますが・・・・、

しばやん号には、次の理由でセンタースタンドがないんです。
  ・フロントディスク化&スイングアーム延長によって、ノーマルでは長さ不足。
  ・それもあって、センタースタン取付不可のミズモトMR−01マフラーを装着。

センタースタンドがないと・・・・
  ・安定して置きたい時、不安。/フェリー乗船時等
  ・何をするにしても(タイヤ交換、パンク修理、Rスプロケ交換等)メンテナンススタンドが不可欠。
出先でパンクしたら大変(経験済み)だし、先日のフロントホイルの振れ取り作業時でも実感。

じゃあ、センタースタンド付けよっか、ってなこと考えると・・・・
  @ 足長のセンタースタンドが必要
  A センタースタンドOKのマフラーが必要、ってなことになります。

@については、ノーマルをブッタ切って延長&溶接することも考えられます。
しかし、この方法は、初代エンジンにヨシムラT−4装着していた際に実践していましたが、スタンド自重が重く、走行中に支障が出たので、今回は足長の他車種を考えてみます。
で先日、ふぁ〜号(スーパーカブ)、ぶっちゃん号(ハンターカブ)と一緒に走った際、2台を比較すると・・・・、
  「ん? ハンターカブが、ち〜っと長い。 イケるかも・・・・。」

さて、Aはどうしましょう。
今の「ミズモトMR−01マフラー」ですが、平成18年9月に装着し、性能、排気音共に気に入っています。
センタースタンドOKで、フィーリングの似たモノがあればいいんですが・・・・、
で、早速電話します。

 し 「あっ、ミズモトさんですか。実はカブのマフラーについて相談があります。
    現在、そちらのMR−01を付けていて・・・・、センタースタンドを付けたくて・・・・」
 ミ 「今なら、カブ用スーパーミドル/タイプRマフラーの在庫があるよ。
    他のタイプだと1ケ月半から2ケ月位待ってもらわないと・・・・。」
 し 「そっ、そうですか。じゃあ、お願・・・・、いや、けっ、検討してまた連絡します。」

チョット待てよ、「カブ用スーパーミドル/タイプRマフラー」って、確か・・・・、
そう、めいにょ氏が付けてるヤツやん。
ん〜〜 即入状態だったらそれでいいのか? 暫し自問自答・・・・、でもやっぱし

 し 「すっ、すいません、ミズモトさん、先ほど電話した者ですが・・・・、」
    在庫のタイプRマフラーに、ああして、こうすることはできますか?」
 ミ 「もちろん、対応できますよ。」
 し 「では、よろしく・・・・」

その後、アレやら、コレやら手術に必要なモノを着々と揃えました。



●手術当日

さて、6日(金)の夜に届いたブツで、手術に必要なモノは全て揃い、7日(土)を手術日とします。
また、ご本人(しばやんカブ)、ご家族の方(私?)にも、同様の手術におけるこれまでの実績、危険性、後遺症の可能性については十分説明を重ね、理解・納得していただいたうえで実施します。

今回の手術項目(脚色として擬似的に表現しております)
  第1手術  自立姿勢保持装具装着術
  第2手術  呼気バイパス経路変更術
  第3手術  呼気特定成分率測定装置装着術

それでは、手術開始です。



●第1手術  自立姿勢保持装具装着術/センタースタンド装着

まずは、スーパーカブと入手したハンターカブのメインスタンドの比較をしましょう。
ブレーキシャフトピボットの取付穴の中心から接地部までの概寸を測定しました。

ハンターカブ/約27cm(左)、スーパーカブ/約21cm(右)で、なんと6cmの差があります。
これなら、なんとかなりそうです。/って、6cmも差があるなんて予想外でした。


ブレーキシャフトピボットの取付穴、取付部分の幅は同寸で、スプリング取付位置もほぼ同じです。
スタンドストッパーの取付角度が違いますが、現物合わせでなんとかしましょう。
三日月形のスプリングフックは、ハンターカブ(左)がスイングアームとの干渉を避けるため形状が違います。
また、スプリング自体のフック部が、90°違います。


それでは、マフラーを外して実際に仮組みしてみます。
やはり、スーパーカブ(左)では寸足らずで宙に浮き、全くセンタースタンドの役目を果たしていません。

6cm長いハンターカブ(右)は、実用の範囲内でしょうか。
本来、センタースタンドを掛けた場合は、フロントタイヤが接地してリアタイヤが浮くものですが、しばやん号はスイングアームが9cm程長いことから、逆にフロントタイヤが浮いてしまいます。
しかし、これでもセンタースタンドがあるほうが、格段に整備性が上がるので、そちらを優先します。

左:スーパーカブは、宙ブラりんでスッカスカ状態    右:ハンターカブは、こんな感じ/前、浮いてるし


では、本格的に取り付けましょう・・・・、
  「ん? ガッ、ガビーン。 このままやったら、付けられんやん。」

なぜって? 
  「リアブレーキマスターを押し上げる自作のプレートが、見事に干渉しとるやん。
   センタースタンド跳ね上げられんけ、走れんやん。」

でも、ココで後戻りはできません、手術中の不測の事態にも適切に対処しなくて、お達者を名乗れません。
5mmのアルミプレートをサンダって、ドリって、センタースタンドに干渉せず、リアブレーキ操作に影響しないプレートを作ります。


左:シッカリ干渉してます/これ以上跳ね上げ不能    右:従来品(上)、対策品(下)


左:現物合わせで干渉をクリア               右:ストッパーも現物合わせ


三日月形のスプリングフックはスーパーカブ用、スプリングはハンターカブ用を組付け、動作&干渉部の有無を確認して、第1手術は無事成功です。





●第2手術  呼気バイパス経路変更術/マフラー交換

現行のマフラー「ミズモト MR−01」は、エキパイがステップの下側を通るタイプなので、センタースタンドが取付不可となっています。
今回取り付けるのは、センタースタンド取付可能な、「ミズモト スーパーミドル/タイプR」です。
めいにょ号と同じというのが若干気になる。/大人気 お達者気なく、まだ拘っとぉ〜

左:サイレンサー/MR−01(上)、タイプR(下)     右:バッフル/MR−01(左)、タイプR(右) 


左:タイプRのサイレンサー内部/爆音かなぁ?     右:加工してもらったところ/第3手術で・・・


手術は簡単、ただ交換するだけ。/ガスケットが付属しているのはウレシイですね。
でも、車体との取付けは、スイングアームと共締めになります。

では、取り付けましょう・・・・、
  「ん? ガッ、ガビーン。 このままやったら、付けられんやん。」/本日2回目です。
なぜって? 
  「エキパイが、エンジン、ステップと干渉して、取付穴がズレて留められない・・・・。」
カブのエンジンなら問題ありませんが、タイガーエンジンはエンジンのクラッチ側(右側)の出っ張りが、ほんの少し干渉して、エキパイを下に押し下げています。/画像撮り忘れ
そういえば、同タイプ装着のめいにょ号(大陸製エンジン)も取付けに苦労のあとが見受けられたような・・・・

ココまで来て後戻りはできません、手術中の不測の事態にも適切に対処しなくて、お達者を名乗れません。
これも、今日2回目ですね。トホホ

干渉する取付部を切って、またまた登場の5mmのアルミプレートをサンダって、ドリって、加工します。

ところがギッチョン。
車体との取付部分って、ステンレスが2枚合わせなんです。

サンダーで切断するのは問題なかったのですが・・・、
ドリルで6mmの穴を2つ開けるのに苦労しました。

なんと、穴2つで20分程かかってしまいました。


MR−01(左)、スーパーミドル/タイプR(右)の装着画像
タイプRは、カチ上げ角度もほとんど無く、後続走行車&ライダーに排ガスで迷惑を掛けることも少なくなるでしょう。/排気音が問題ですが・・・・
でもって、手間取りながら、第2手術も無事終了。




●第3手術  呼気特定成分率測定装置装着術/空燃比計装着

マフラー交換を考えた際、ドラえもん倉庫にず〜っと前に入手した「タケガワ コンパクトLCD A/Fメーター」があったことを思い出し、今回同時取付けに踏み切った次第です。
ミズモトさんにお願いして、「ああして、こうしてもらった」という内容は、センサーボスの溶接だったんです。
変に期待させてゴメンね。

左:タケガワ コンパクトLCD A/Fメーター       右:センサーボス溶接部


作業は、取付説明書どおりに電源等を取り、センサーを接続して、メーターをハンドルに取付けて、チャッチャと終了。
センサーボスの取付位置は、メーカーから水平よりも上の角度と指定されていますが、うまくレッグシールドをかわして取り付けることができました。/ミズモトさんに感謝

左:Oセンサー取付状態                   右::メーター取付部

さて、この「タケガワ コンパクトLCD A/Fメーター」ですが、センサー作動温度(400℃以上)等の作動環境の制限、センサー自体の精度の粗さ等から、ネット上には信頼性が低いような内容の掲載があります。
メーカーもリアルタイム表示される数値データで、キャブセッティングの目安とすることを明記しており、私もその程度に考えたいと思います。
絶対精度を求めるのであれば、それなりの金額が必要です。

今までのキャブセッティングは、物理的な「プラグの焼色」以外は、「感覚」、「乗り味」といったものに頼っていましたが、これに「空燃比」という数値的な要素が加わることで、より楽しくより確実にセッティングができるのであれば、それに越したことはありません。
つまり、手元にあるんなら、付けてしまえってこと。
簡単なメーター作動確認を済ませ、第3手術も無事終了。

以上で、今回予定していた3つの手術は全て終了しました。



●手術終了後

手術終了時の時計は、午後3時を回っています。
第1・2手術での予定外の作業が影響したようで、予定時間を大幅にオーバーしています。
ん〜、もう少し早い時間があれば、カブドリームにでも行ってみようかとも思いましたが、今から行っても滞在できる時間が短いので、今日はパスしてテストがてら、ち〜っと走ってきます。

マフラー交換しましたが、従前のセッティングのままで走ってみます。
難なくエンジンに火が入り、暫らくアイドリングさせておきます。
気になる空燃比計の数値ですが・・・・、アイドリングではセンサーの作動温度に達せず、「L表示」

PE24のエアースクリューのみ調整して、とりあえず走り出します。
タイプRマフラーの排気音は、乾いた感じの音質で、音量的にはそれほど変わりがないようです。
乗り手の耳とマフラーの排気口の距離が遠くなったことも、多分に影響していると思います。
個人的には、どちらかというと「MR−01」の音質が好みです。

走り出すと、空燃比計に数値が表示されます。
暫らく「17.3」を表示していましたが、徐々に数値が下がってきます。
4速巡航中は、「12.7」を表示しています。
確か、「14.7」が理想空燃比とされているので、これって濃いの?
そういえば、上の回り具合が濃いような・・・・

途中、MJを#105から#102に変更してみました。
乗り味的には良くなりましたが、メーターは「12.7」表示のまま。
乗り味という感覚の変化がメーター数値に表れなかったことに少々不安&不満。
チャンと取扱説明書を読まないまま走り出したので、帰ってから確認することにします。

何気なく走り、気がついたら、波津海岸沿いを走っています。
小腹も空いたし・・・・、ってことで、おやつ代わりに玄海バーガーまで足を延ばしました。

  「また、玄海バーガーなん?」 って聞こえてきそうです。
  「だって、距離的に丁度いいし、ポイントカードがいっぱいになったら、
   裏メニューバーガーが食べれるんやもん。お店の方も楽しいし。」/←どう見ても、言い訳じみてます。




程よい陽気のせいなのか、時間帯なのか、お客さんが多かったので、長居せずに帰ることにしました。

エンジンに火を入れ、アイドリングして出発の準備をしていた際、お店の方がでてきて一言
  「しばやん、今日はあんまり話せんかったね。」
  「そうですね。でも、お客さんが多いってことは、なによりですよ。」
  「それはそうと、今日のカブの音、えらい静かやね。」/お店の方はマフラー交換なんて知りません
  「そっ、そう?」

MR−01が爆音系だったの?  タイプRが静かなの? そういう音質なの?
それとも、お店の方の耳が遠くなったの?
まっ、次に北Q組と走った時に、DAXさん、デングリ氏からコメントをいただけることでしょう。


60km弱走って、帰着。
早速、空燃比計の取扱説明書を読みました。/以下、抜粋

●センサーの構造上の特性
   センサーの作動温度は400度以上で、低温時には機能しない。
   始動時は作動温に達していないので「L表示(薄い状態)」/リーン(Lean)
   センサー温度が上がると、「L表示」→「17.3」となり、だんだん数値が下がってくる。
   作動温度に達すると排気ガスの状態によって、数値が上下する。

●表示
   表示数値は排ガス中の未燃焼ガス濃度の比率を表示。
   濃い薄いに対して表示数値は反対なので注意すること。      薄い ←← 数値表示 →→ 濃い
   数値が下がる = 濃くなる  数値が上がる = 薄くなる。  L表示 > 17.3 〜 12.4 > R表示
   アクセルを戻した時(エンジンブレーキ時)は、混合気が薄くなるため、数値は上がる。

●アドバイス
   一般的に、「14.7」が、理想空燃比とされているが、エンジンによって最適な空燃比&パワーが出る
   空燃比は理想空燃比と異なるとされており、タケガワのテストでは、次のように調整。
     エイプレーシング車両のパワーバンド回転キープ走行時 = 12.5〜13.0
     エイプノーマルヘッドボアアップ車輌 = 13.0〜13.5
   作動温度で、アクセル開度ごとの数値変化から、狙いの空燃比になるようキャブレターを調整。
   燃料が薄く「15.0以上」表示される場合は、すぐ調整のこと。



えっ? 理想空燃比の 「14.7」 じゃねぇ〜の?
しばやん号の 「狙いの空燃比」 って、いくつよ?
じゃあ、さっき走った際の 「12.7」って、やや濃いながらも、あながち悪くなかったってこと?
どぉ〜なん?


感覚的なキャブ調整に数値的要素を加えて、良かったのか、悪かったのか?
やっぱり、お達者はアナログなのか?
まっ、洒落ってことで・・・・


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