●ふぁ〜さんゴメン、先に腰上交換しちゃいました/H19.09.28(金)


今年の7/1に、ひっそりとJUNのキットでタイカブエンジンを105cc化しました。
ヘッドはタイカブのノーマルのままで、ハイカム、PE24/RAYバルブとも相まって、「+8cc」ですが全体的にトルクフルとなり、中低速を使う街乗りが扱いやすいものとなりました。

その後2ヶ月半で約3,500kmを越えましたが、これといった不具合も無く、楽しく乗っています。
その間「やまちゃん帰省ツー迎撃」で湯布院、「モンゴリミーティング」で阿蘇までのロングツーリング、「いっちーさん迎撃」等もこなし、すこぶる快調です。

んが、最近「欲」が出てきたんです。
+8ccのトルクフルな走りにも慣れてしまい、キャブもソコソコ調子良くなり、もう少し「パンチがあったら」、「上が回ったら」もっと楽しいだろうなぁ〜って、思うようになったんです。

  「カブにそんなに上は必要ない」とか、
  「おまえの顔のほうが、よっぽどパンチが効いてる」とか、
  「こらえ性の無いお達者だ」とかの声援は大歓迎です。

んでもって、暫し考察・・・・

  @初代エンジンの遺物「タケガワRステージ/ヘッド&カム」の移植も考えられるが、そっちの方向に
    行くと、次はアレ、ソレ・・・・と、結局、初代エンジン化してしまうので「×」
  Aタイカブのクランクは独特の自動遠心機構の関係から、他の車両と互換性が無く、アフターパーツも
    無いので、クランク交換によるストロークアップ&ボアアップは「×」
  BタケガワのSステージ113ccキットは、興味あるもののカタログを見る限り、カムが期待に応えて
    くれそうに無いので「△」
  Cじゃあ現状で、カムだけ上が回るものに交換?

ってことでCについてアレコレ画策し、以前からお世話になっているメーカーさんに、
  「105ccのままで、ハイコンプピストン、ハイカム、場合によってはヘッド交換も考えたい。」
と相談したところ、・・・・

  『ハイコンプピストンは、ど〜してもと言うなら物理的組合せは不可能ではないが、クランク等への負荷、
   自動遠心クラッチとの相性、何よりも“カブ”ということを考えると、おススメしません。
   今なら、使っているカムより高回転型の105cc用カムとニュータイプの52mmシリンダーが用意できま
   すよ。
   それにバルブスプリングもあるのでタイカブヘッドのモノと交換したら、結構面白くなると思いますよ。』

カムについてのアドバイスをいただくつもりが、思わぬ方へ話が進んで結局、ハイカム、52mmピストン&ニュータイプシリンダー、バルブスプリングを入手することになりました。
って、ヘッドもバラして腰上交換やん。

  「排気量も105ccのままやし、カムだけ交換すればいいやん。」って思うのが普通ですよね。
  「調子の悪くないエンジンは、バラさないに限る。」って、デングリ氏も言ってたっけ。

でも、そんなことはいいんです。バルブスプリングもシリンダー交換も苦にならないし、何より「ニュータイプ」って響きが誘ってるんです。/アムロ、行きます。

って、本当は、・・・・不純な動機があったんです。
  カム、ピストン&シリンダーを交換するってことは、・・・・
  現在装着しているモノを取り外すってことは、・・・・
  3,500km位しか走ってないし、・・・・
はい、「ふぁ〜号へ移植計画」です。

ふぁ〜号といえば、C50を75ccにボアアップしてお達者活動に参加していました。
その後、北Q組諸氏の優しい囁きで80cc化しましたが、不運にも今年6月そのエンジンが昇天し、現在はDAXさんから提供を受けたC90エンジン/ノーマル85ccに換装しております。

早速、ふぁ〜さんに「移植計画」を持ちかけたところ、二つ返事で決行となりました。
実は、しばやん号が105cc化した際のタイカブ純正シリンダー&ピストンで97cc化する計画もあったんですが、今回の話を機に一気に105cc化をススメちゃった次第です。

後日、メーカーに移植の件&キャブについて相談したところ、ふぁ〜号が通勤カブでもあること等から、PE22/RAYバルブを勧められ、追加注文しました。



●臓器到着

んで、9/27(木)夜にブツが到着しましたので、中身をチェックします。/えっ?航空便で?


左:しばやん号用のカム、ピストン、シリンダー、バルブスプリング、ガスケット
右:ふぁ〜号用のPE22/RAYバルブ、フェルコック、カム、マニホアダプター、ケーブル等


メーカーに確認すると、
  カム/105cc用で、今装着しているモノよりも高回転型になる。
  ピストン/フラット型で圧縮比を抑えてあり、カブとの相性は良い。
  ニューシリンダー/従来品よりも・・・・
  これにバルブスプリングを交換したら、面白くなると思うよ。
とのことでした。

今装着しているものとの比較は、臓器交換時にしかできませんが、・・・・
あっ、倉庫に初代エンジンを復活しようとした際のシリンダーが残っていますので、それと比較してみましょう。


 ↓の画像は、左が従来品(WPC加工)、右がニュータイプの52mmシリンダー

・パッと見、フィン形状の他、カムチェーンが通る部分の形状が違いますね。


・それよりも、同じ52mmボアですが、スリーブ厚が違いますね。


・従来品:3.5mm、ニュータイプ:4.5mm/素人測定ですので、多少の誤差はご容赦ください。


・ん? ニュータイプに「107cm3」の刻印/ってことは、ボア52mm×ストローク50.5mmってこと?


・ニュータイプに「変なマーク」が。


従来品は、ここに「JUN」の刻印が。




・フィンの大きさ、形状が、微妙に違いますね。



で、ふぁ〜さんと調整し、結局9/29(土)に移植実施することにしました。




●こらえ性の無い、お達者

昨晩、移植手術は、9/29(土)としていました。
していたんです。
んが、・・・・
こらえ性のないお達者は、28日(金)に休んで、単独施術することにしました。/上司、スタッフに感謝
家族を送り出し、家の用事をチャチャっと済ませ、10時過ぎから作業開始できました。

左:まだまだ携帯蚊取りが必要です。            右:いつもの手術台に乗せて手術開始〜


しばやんカブを半裸にし、ヘッドを外すと、燃焼室はカーボンがビッシリ固着しています。
7/1に105cc化した際は、軽く掃除して組付けましたが、今回は、バルブスプリングも交換するので、シッカリ掃除します。

左:掃除しなくっちゃ                      右:カム山は比較的キレイです。


ピストンも思ったほど、カーボン付いてません。
それよりも、3,500km走った割には、サイド面がきれいです。
ピストンヘッド部の掃除で、ふぁ〜号に移植できそうです。


さて、もっと驚いたのが「シリンダー」。ほとんどキズがありません。
WPC加工によるものなのか? 素直に驚きました。


ここで、パーツ比較です。/画像の、左側が装着していたモノ、右側が今から装着するモノ

左:明らかにカム山の形状が違います。期待します。   右:ピストンは同じもの。左キレイになったでしょ。


左:ひと目でわかるスリーブ厚の違い           右:装着していたモノ3mm/ニュータイプ4.5mm


左:コンロッド&クランクベアリングにガタ無し       右:今日のピストンクリップ落下防止は、「POLO」


左:ココまでスムーズ、皆さんご期待のポカ無し      右:で、バルブスプリングコンプレッサー登場〜


左:初代エンジン組んで以来、久しぶりに使います     右:EX側バルブの傘にもカーボン、ビッシリ


左:組込むスプリング(右)は、不等ピッチ          右:バネ間隔の狭いほうを燃焼室側に組付けます


燃焼室もココまで掃除しました。/プラグは作業用のダミーです


ヘッドを組付け、次に以前に遠賀側河川敷ガレセで500円で手に入れた「オイルクーラー取出口」を組付けますが、・・・・・・・ 
取出口位置がオフセットしてあり、手持ちのガスケットでは、スキマができてしまい、「×」
じゃ、作ってしまえ〜
ってことで、カッター、パンチ、ハサミを使って、完成〜。

左:500円はお値打ちでした     中:ねっ、スキマがあるでしょ     右:見栄えよりも実用性ってことで


左:オートカムテンショナー外して、カムタイミングOK   右:でもって、とりあえず完成


オイル交換し、半裸の状態で、いつもの儀式を経て、ココでも皆さんの期待をよそに、アッサリ始動。
暫くアイドリングさせてる間に遅い昼食。
早メシから戻ってくると、アイドリングも安定しています。

ん? ん? シリンダーのスリーブ厚のせいなのか、メカニカルノイズが幾分小さいように感じます。/あくまで個人感覚

さて、次の作業は、「フェルアタッチメント」の装着です。
しばやんカブは、横チン仕様のキャブなのでレッグシールド脱着の際、その都度、燃料チューブをキャブから外さなくてはならず大変不便でした。
これで、ガソリンも溢さないで済みそうです。


レッグシールド、サブフレームを取付け、エアースクリューを調整し、作業終了。

左:軽〜く走って見てもオイル漏れは確認できません   右:今回のゴミたち/一部


近所を走ってみました。
回転も4,000回転程度までです。
当然、普通に走ります。
やはりメカニカルノイズが軽減されているように感じます。
また、低速のトルクが増したようにも感じます。

排気量も変わってなく、実質カム&パルブスプリングの違いだけです。
高回転型のカムの違いが体感できるのは、慣らしが終わってからなのか?

明日から、また楽しい慣らし地獄が始まる。
あっ、その前に、ふぁ〜号に移植手術しなくっちゃ。
でも、明日の降水確率が高めなのが気になります。

ふぁ〜さん、先に終わらせてしまって、ホントにゴメンネ。





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