●ふぁ〜号 エンジン昇天? そして暫定復活


北Q組のふぁ〜さんですが、昨年2006年9月に主治医等の手によりボアアップがなされ、その後マフラー交換を経て、巡航速度もそれなりに上がってました。

6/24(日)13:45頃、ふぁ〜さんからの携帯で、「エンジンブロ〜かも?」ですと。
事情を聞き、整理すると
  ・九州国立博物館に向かう途中、飯塚付近でエンジンからの異音を感じた。
  ・オーバーヒート気味だったのかもと思い、休憩をかねて暫しクールダウン。
  ・その後、エンジンがかかるも、異音は消えず、信号待ちでエンジンストール。
  ・騙し々々走っていたが、キックが下りなくなった。
  ・ミッションは入る。
  ・オイルは1週間前に交換済。
  ・偶然、現車を購入したバイク屋が近くなので、とりあえずトランポしてお店に行く。

電話だったので状況がつかめず、「焼き付き?」を疑ったのですが、後からの報告でバイク屋曰く、
  「フライホイールナットをレンチで回すとキックが下りるので焼き付きではなさそう。
   エンジン開けないと断言できないが、経験からコンロッドもグラついてるようだ。」とです。

ふぁ〜さん、カブをお店に預けてJRで帰宅する途中、このまま修理すべきか、他の方策を講ずるかの対応策を北Q組に振ってきたのが、その日の16:30。

勝手&無責任&自己中心的で親切な北Q組諸氏は、次の対応策を提案したのが、17:45。
/こういうことに喰い付きの良い北Q組は大好きです。

  @ 人身御供覚悟で大陸製エンジンに手を出す。
  A SPD100エンジンに換装
  B C50エンジン+スカッドで夢の106CC化
  C C90orCD90orタイカブエンジンに換装
  D CD50/ロータリー4速エンジンを遠心クラッチ化する。
  E 北Q組で供出したパーツで、1基組上げる。

その後、ふぁ〜さんが出した結論は、
  「当面、DAXさん提供のC90実働エンジンに換装して様子を見て、じっくり次期エンジンを探す。
   現行エンジンは腰下まで司法解剖して、原因を追究する。」
という強い意志を感じさせるものでした。

そうと決まれば早いもの、ふぁ〜さん知り合いから軽トラを借りてきて、金曜夜にDAX邸に提供エンジン&工具を借りに行き、土曜にふぁ〜号回収を手配しています。

また、DAXさんも金曜が休みということで、事前にC90エンジン降ろして配線チェックの後、CDI、マフラー&工具を夜までに準備しておくとのこと。/流石です。

で、私もDAX邸に立ち寄ります。

ヤジ馬、HPネタで立ち寄るのではありません。チャンと理由があります。
しばやんカブの先代エンジンがブローした際、DAXさんより新生エンジン模索の素材として提供を受けていたタイカブエンジンを返しに行くのです。

このエンジン、後期型でとっても良いのですが、「ジェネレーター部破損で不動」なのです。
タイカブの4速ミッションを取り出して使うならということで、提供していただいていたのですが、結局SPD100エンジン、後にタイカブ前期型エンジンに換装したため、そのままドラえもん倉庫で預かっていたものです。

左:コチラから見ると良いのですが、・・・・          右:事故った?/ジェネレーターカバー破損



左:ギアシフトスピンドル曲がってます。          右:クランクケースにはクラック


で、DAX邸に着いたのが、19時前。
既にふぁ〜さんに提供されるC90エンジンは下ろされ、準備は終わっていました。
ふぁ〜さんは先ほど自宅を出たとの連絡が入ってました。
早速、私はお預かりしていたタイカブエンジン一式の返還式を終了させました。

左:今回ふぁ〜さんに提供されるC90エンジン1式   右:鍛冶師のようなDAXさん/堂に入ってます


そうこうしていると、ふぁ〜さんでなく、CT乗りさんが車で登場。
  「もう、終わった〜?」
  「まだ〜」
コレで確実に4人は集まることになります。

っと暫くして、ふぁ〜さんが軽トラで登〜場〜。
早速、DAXさんから、諸注意事項が言い渡されます。
  「この工具は、・・・・」
  「エンジンだけじゃなくて、CDIも・・・・」

左:近くで迷って、遅れて主役の到着            右:DAXさんからCDIの説明でしょうか?




辺りも、すっかり暗くなりました。

ふぁ〜さんの予定としては、
  ・明日午前中にカブを回収
  ・知人宅で、エンジン換装
  ・その後、昇天エンジンの司法解剖

暫く、ノーマルのC90エンジンの乗り味を堪能し、次期エンジンの考察に入る予定だそうです。

あいにく、明日は家の用事が入っており、作業の取材はできません。

が、ふぁ〜さんにレポート依頼しております。



6/30(土)
今日は、ふぁ〜号を引き取りに行き、暫定エンジンに換装の後、昇天エンジンの司法解剖が予定されています。
HPネタの取材と行きたいところですが、私は家の用事で朝から家内と外出です。
んが、思いのほか早く帰宅でき、司法解剖だけでも立ち会いたいと、現場に急行しました。

現場近くで迷ってしまい、ふぁ〜さんに連絡すると、「あっ、さっき、前、通り過ぎたよ。」
すぐに切り返し、ふぁ〜さんの知人宅に到着すると、既にエンジン換装は終了しておりました。



いよいよ、司法解剖の開始です。
 「2007年/平成19年6月30日17時過ぎ。その時歴史は動いた。」

※画像に写っている担当官は、特殊事情により「素手」で作業しておりますが、司法解剖には「ディスポーザブルグローブ」等を装着し、十分な感染防止対策を講ずるよう強く指導されております。

担当官2名が作業する前に、フライホイールを触って確認しましたが、特にガタはありませんでした。
この時点である程度「予感」的なものはありますが、それを確信するために、作業を開始します。


左:1週間前に換えたばかりのオイルを抜く。       右:手際よくヘッドを外しに取り掛かる。


左:チャンとヘッドにオイル行き渡ってます。        右:ピストンヘッドもこんなモン?


左:燃焼室もこんなモン?                  右:スリーブのスカート部に「金属粉が」/やっぱり?


シリンダーを抜き取り、剥き出しになったピストンを触って、その予感は確信に変わりました。

左右に、こんなにフレてます。



左:画像では分かりにくいですが、シリンダーも傷が確認できます。  右:腰上一式


ココまでの状況について、排気量UP術を担当したDr.デングリ氏に施術に起因する医療ミス&医療過誤がなかった旨を報告し、所用があったので、現場を後にしました。


ふぁ〜号エンジン昇天にかかる司法解剖結果

 ・腰上解剖まで行った結果、昇天の原因は、クランク大端部ニードルベアリング破損と同定できる。
 ・昨年Drデングリー氏によるボアアップ施術との因果関係は希薄であり、医療過誤ではないと判断する。
 ・遺伝も含む先天性も否定しがたいが、ふぁ〜氏が関与する以前の不十分な健康管理が疑わしい。
 ・本来なら腰下まで完全解剖をすべきところであるが、患者への負担を考慮し、腰上のみとした。
 ・なお、今回DAX氏提供臓器を一時的に移植し、日常生活には支障ないと思われる。
 ・ふぁ〜氏には、代替臓器の手配が急務である。

※脚色として、司法解剖等の語句を使用していますが、表現の引用であり、中傷するものではありません。



後日、ふぁ〜さんから、自己レポートが届きました。


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