●北Q組ふぁ〜号肺活量UP手術/H18.09.10(日)


北Q組のお達者最年少にして最小排気量75ccのイエローカブ乗りの「ふぁ〜さん」が、周りの悪魔 天使の囁きに洗脳され、ついに75ccから80ccへ更なるボアアップされました。
私は、所用で北九州を離れていましたので、以下は、ふぁ〜さん自らによるメンテオフレポートです。
一部 相当、私が加筆しております。)


<画像&レポート提供:ふぁ〜さん>


あっどうも、「ふぁ〜」です。

摩訶不思議な集団「北Q組」に自然な流れで所属。
オフ会のたびに、100cc超な方々とツーリングに行き、色々な話をするのですが、決まって最後は、
   「ふぁ〜さん、桃色ナンバーにしましょうよ」、
   「4速化するしかない」、
   「簡単、簡単、心配ない」・・・・・・
と約1年間ほど洗脳されていきました。

今年の秋キャンプツーをどうするか、9/1金曜日(納涼ナイトラン)の夜、皿倉山でアベックの邪魔をした後、いい歳したおっちゃんがファミレスでパフェ食べながら、真剣に話し合いをしていました。(吾輩は、コーヒーでした。)

ほぼ計画案がまとまり(?)いつものように、ピンクだ、4速だ、金だけ出せばなんとかする・・・と、無責任な洗脳の時間が始まりました。
その夜も、何とか話をはぐらかして帰宅しました。

がぁ、その翌晩です。
デングリガエルさんから、怪しげなアルミ削り出しのボアアップキットを薦められました。
悪魔の囁きとは知らずに、安価&アルミ製&レッグシールド取付穴付きだったので、何気に購入を決定し、「いつか肺活量UPオフ会でもしましょうね」と、ネタ振り的に掲示板へ書き込んだのが、「運のツキ」。
途端に、私の思いとは関係なく、
やれ「ナイト腰上オフ会なんて、どうでしょう?」とか、
   「今からだと、阿蘇ツーでセッティング出来るやん」とか、
   「工具は持ってるから、屋根と明かりだけあれば大丈夫」とか、
   「そのキットを使用する際は、ここにご注意」とか、
   「どおせなら、オイルポンプ、クラッチスプリング交換、オリフィス拡大」とか、
   「ふぁ〜さん宅の場所教えて、出張メンテオフにするから」とか、
   「見学に行きます」とか、
目を疑いました。

吾輩としては色々と理由を付けて脱線し、秋口にでもできたらと思っていたのですが、次々とメンバーから協力、支援、声援、罵声、催促、強要、脅迫めいた書き込みを頂戴して、なんと「長距離ツーリングの6日前にボアアップ」という暴挙が決定されてしまいました。

どうにかしてください、この北Q組のお達者たち。
でも、お達者とは言われながら、この行動力の速さは、目を見張るものがあります。
だって、いっつも、「北Q組 緊急○○」というフレーズですやん。

さて、前日までに互いに連絡を取り合い、準備万端で手術当日を迎えました。
今回は、次の参加者で実施されました。
   執 刀 医:デングリガエルさん
   研 修 医:便利さん(福岡カブリアンメンバーで、福岡市東区より出張参加)
   手術記録:ふぁ〜さん
   患   者:ふぁ〜号
11時前に執刀医のデングリガエルさんと、研修医の便利さんの医師団がほぼ同時に到着。
我家の駐車場に工具が広げられ、オペ開始です。



ウムを言わさずテキパキとエンジンがバラされていき、吾輩初めて見るエンジン両側面が剥き出しになってます。


ここまで1時間かかっていません。
立板に水のごとく、医師団の手際の良さに写真取るのを忘れる程でした。
今回はオイルポンプも交換という事で、前日にDAXさんに借りた工具でクラッチ部分を取り外し、オリフィス穴を2mmにドリルでキュイーンと拡張。
タイカブ用オイルポンプは、標準品より分厚いのですが、難なくポン付け。

医師団があれやこれやとウンチクを語り、
  「あぁっ〜!」とか、
  「あれ?部品が余ってる」
など患者を脅かします。やめてください。

クラッチの+ネジをハンマーでゴチンと叩くドライバで組み上げていきます。
医師団はお互いの話に夢中になりながら、どんどん先に先に進みます。
吾輩の心の中は、「先生方、話してばかりで、大丈夫?」 不安でいっぱいです。
そこで、ジーっと見てた吾輩の勇気ある発言です!「ここって、締めましたっけ?」
吾輩、イッパイ、イッパイです。

一瞬、微妙な空気が流れましたが、執刀医、
  「おっと、危ねぇ、危ねぇ。失礼、失礼。これだと別府あたりで止まってたな。」
と屈託がありません。
吾輩の心の中、「危ねぇ? 止まってた? 冗談はやめてください。」
そんな吾輩のことなどまったく気にすることも無く、執刀医は研修医に手伝ってもらって、車体を傾け、クラッチを慎重に組み込みます。

いよいよピストン装着です。
今回、吾輩唯一の作業であったピンストンリング取り付けです。
緊張してるのに、「リングが良く飛ぶんだよねぇ」とか言いながら辺りを見回すのはやめてください。



ヘッドを組み込む時、「あれっ?緩んでる。スタッドボルトが緩むなんて始めて見た。」なんて言わず、黙って何事も無かったように締めこめば、吾輩の脈も上がらずにすみます。

医師団の作業は続きます。
キック取り付けて「シュルルルーっ」
医師団、顔を見合わせ沈黙。
   「何・・・・なんですか? 黙ってないで教えてください。」
   「クラッチ滑ってるね。」
   「でも、押し掛けできるから。」
   「そうだね。じゃっ」
   「じゃって、何? 大丈夫?」
って、取り合ってもらえません。

上死点から圧がかかる所を探し、一気に踏み込みクルリン「ほ〜ら♪」なんて、コツらしきものや、「あと、あれを買えば宜しい。」などと教えてもらいながら先に進みます。

医師「タペット調整、大丈夫ですか?」
吾輩「ハイカム入れた時に調整しましたけど、まぁ見てください。」
    カチャカチャ・・・・
医師「クリアランス全然無いよ!」
吾輩「うっ嘘ぉ?」
触ってみると確かにビクとも動きません。見てもらって良かったぁ〜。
適当 適切に調整して頂きました。


とにかく医師団は、楽し気にあれやこれやペチャクチャと話をしながら、ネジも余らずに組み上げていきました。

医師「それでは、キック始動をお願いします。」
吾輩 儀式的な感じで緊張しつつ初キック! 無音・無動。
さらにキック! キ〜ック、キック、「キックの鬼」って、お達者?
あれあれ? エンジン反応しません。
コックは「開」になってますし、プラグコードも付いてます。

正直申しまして、前回75ccにした時も苦労して、スロージェットを交換した記憶があります。
メインを80番から75番にして再チャレンジします。
キック、キック!でブルルン。動きました。
エンジンかかったのは良いけど、黒煙モクモクと半端なく濃いです。
メインを75番から標準の72番にしても、黒煙が出てプラグも真っ黒・・・・
あれやこれや調整するも黒煙は収まりません。
もうこれはDAXさん提供のキャブで調整モードに突入間近かです。

見てるだけなのに腹減った吾輩が「もうメシ食って、一息入れてからやりましょうぜ!」と言おうとしましたが、さすがプロ達。
医師団はそういう吾輩の思いも受け付ける様子は見せず、今度はニードルクリップ位置を調整しています。
中央から一番薄い位置にしています。
そんなので収まるとも思えなかったけれど、あれれ?黒煙が消えて良い感じです。
いやぁ、クリップ位置でこうも変わるものですか?
「ボアアップ=メインジェットは必ず上げるもの」だと思ってましたが、医師団曰く「負圧も上がるので総じては言えないよ」と、ふぅ〜ん、勉強になりました。

キャブ調整に1時間強かかってしまったが、チリチリとタペット音も心地よい仕上がりに満足!燃費良くなってそう!
そっかー、こういう音が正常な音なのかぁ(爆)

術後談、
執刀医 デングリガエルさん
  「もうねぇ。しゃべり過ぎてアゴが痛い。」
研修医 便利さん
  「今まで我流だったので、人の作業は参考になった。」

作業中は、色々脅かされても、最後に絶好調なカブにご満悦な吾輩です。

皆さん貴重な休日をありがとうございました!!



試乗を終えて、最後は遅い昼食を北海道ラーメンで締め、16時過ぎに解散致しました。
あ〜楽しかった。
つぎは、阿蘇ツーです。


inserted by FC2 system